設立趣旨

  山紫水明と謳われた美しい日本も、福島原発事故により放射能汚染列島になりました。今も収束しておらず、廃炉には40年以上かかると言われています。空も海も土壌も汚染され、その影響は今後も計り知れません。米、お茶、肉牛、野菜、海産物など食品の放射能汚染は拡大し、内部被ばくの脅威にさらされています。チェルノブイリ原発事故から26年になろうとしていますが、現地では子どもたちが甲状せんがんや心臓疾患などで今も苦しんでいます。特に事故から十年後に内部被ばく量が再び上がり始めたそうです。原因は食品の汚染でした。放射線量には「これ以下は安全」というのはありません。今後日本でも食品の監視は数十年必要です。

 そこで私たちは食品から受ける内部被ばくをできるだけ少なくし、市民の命や健康を守るとともに、農家の皆さんも安心して生産に励めるよう、放射線測定室を立ち上げました。本来なら事故を起こした東電、原発を推進してきた政府が行うべきことです。しかし、その対応は大変遅く、国の食品に対する基準も改訂されることになっていますが、決して安全なものとはいえません。市民の健康や命を守ることは急を要しています。とりわけ最も影響を受ける乳幼児、子ども、妊婦には迅速な対応が必要です。食品の安心と安全を確認できる測定を進めていきます。そして原爆や原発のない、子どもたちが安心して生きていける未来を築くために、原発に頼らない持続可能な新しいエネルギー時代を築いていく連帯の場としていきたいと考えています。

 当測定室では放射線測定器を作って大変実績のある応用光研工業株式会社のFNF-401(約450万円)を導入いたしました。

 是非皆様のご支援・ご指導を何卒よろしくお願いいたします。

 理事長 牛崎妙子